類似の単語または同義語 公共

公的    0.572175

官公庁    0.571922

地方自治体    0.543962

公営    0.532374

行政    0.526482

インフラ    0.516160

公益    0.509907

インフラストラクチャー    0.489696

pfi    0.488902

許認可    0.482915

類義語または同義語 公共

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とは社会全体に関することを取り扱う上において利用される用語であるが必ずしも抽象・理念的なものではなく、「私」や「個」と相互補完的な概念である。例えば、村に一つの井戸を村人総出で掘って共同利用することは、きわめて性の高い活動であり、結果として、個人にも私人にも恩恵をもたらす。ある種の協働や個人的なおこないが不特定多数の他人に、結果として広く利益をもたらすような状況はしばしば観察され、それらの類型がしばしば「公益」「行為」と見なされる。
このことはヨーロッパにおける共同体の成立に個人主義が前提となったことの証左でもある(社会的ジレンマ参照)。河川・湖沼や交通機関など個人私有よりも共同所有が合理的と考えられるものを国や地方自治体の所有として共同管理するのも同様の考え方である。共同体(たとえば国、都道府県、市町村など)の構成員、参加者としての個人を、私人としての個人と区別する意味で、市民、公民 (citizen) と呼ぶ。国会議員、県会議員、市町村会議員は市民の共通利益を代弁するために公選された役人 (public elected officials) であり、公務員は市民の利益に奉仕する公僕 (civil servant, public servant) である。また、市民が共通の関心を有する出来事を知ったり、本来、議員や公務員の活動を監視するための情報媒体であったマスメディアは公器 (public organ) と呼ばれ、強い性が要請される。
日本においては、歴史的な事情などから、前者だけが「」だと理解されている場合があるが厳密ではない。
日本では、「への貢献」はしばしば村社会への貢献として行われてきたが(例: 農業繁忙期の助け合いや祭りなどの共同作業)、都市化と個人の私人化が進展するにつれ、都市部に生活する人々に村社会のルールや慣習が馴染まなくなり、わずかに地域住民の自治体という形などで残っているまでに嬰退している状況にあることがしばしば問題視される。また、寄付なども行われているが、その種の善行は(個人が行う行為には、公益性など存在しえないという)過度の不信感の反照として、匿名で行うほうが良いという考えも根強い。
この考え方は、山脇直司『哲学とは何か』(ちくま新書)での性の3つの意味(1. 一般の人々にかかわる 2. 公開の 3. 政府や国の)とも共通する。